インタビュー

interview

/ 2022.01.31

dofならではの価値観を定義
『ハッピー鬼十則』

dofならではの価値観を定義
『ハッピー鬼十則』

多くの企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定めてきたdofですが、自分たちのMVVをきちんと言語化できていなかった!と、社員全員で行動規範となる『ハッピー鬼十則』を完成させました。その内容とは?

多くの企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定めてきたdofですが、自分たちのMVVをきちんと言語化できていなかった!と、社員全員で行動規範となる『ハッピー鬼十則』を完成させました。その内容とは?

仕事も遊びもしっかり
一人じゃできないことも
皆で楽しく!

▲ dofの明るい会議室で行われた『ハッピー鬼十則』座談会。 左からコピーライターの中村直史氏とdofの川名、工藤、柴山、齋藤、大島。

――齋藤
2005年に創業したdofは、これまで言わばコミュニケーションのお医者さんのような存在として活動してきました。多岐にわたるプロジェクトの中でも、多くの企業のミッション・ビジョン・バリュー(MVV)も多く手がけてきました。

※ミッション:会社の存在意義や会社が果たすべき使命
 ビジョン:会社が目指すべき理想の姿
 バリュー:社員の行動基準

――工藤
そうですね。クライアントには、MVVの大切さを訴えてきました。なのに、そもそも自分たちのものがきちんと言語化されていなかったという(笑)。

――齋藤
でも「文化と価値の創造」というミッション、「世界で一番ハッピーな会社」というビジョンはあったんですよ。そこに僕らが大切にしている働きかたってこうだよね、というバリューが言語化されていなかった。一昨年工藤さんがメンバーに加わり、dofとして今後さらに進化していきたい。新しいメンバーも積極的に迎え入れていきたい。そう考えて、このバリューを作ることにしました。代表のボクが一人で決めて、みんなに通達するカタチじゃなく、みんなで考えて生まれた『ハッピー鬼十則』について、みなさんはどう感じていますか?

――柴山
まず皆で何度も会議を重ねた時間が、本当に大切だったと思います。私としてはここまで言っていいの?と感じた部分もあるのですが、他の会社には決してない、dofならではの個性的な部分を言語化することができて、改めて自分の姿勢も正していかねば、と思えました。

――川名
新しい言葉をつくるというのではなくって、普段からどんな価値観を持って仕事をしているのか。また創業者の二人(齋藤・大島)をはじめ、先輩方が常に言っている言葉を徹底的に棚卸しして集約させることができました。僕自身が入社から7年かけて積み重ねてきたことが言葉になって、改めて自分にインストールされた感じです。

――大島
そうだね。dofのカルチャーや歴史そのものというか…。キレイ事ばかりが並んでいるんじゃなくって、ある意味で泥臭いというか、ダサさみたいなところがあるのがいいよね(笑)。「⑩ぜったい一人にはしない。」に続くラストに、“+1”として「とはいえ、あなたの人生だ。」で締めくくるところなんてdofらしさを感じるし、良い表現につないでもらった。中村さんにも感謝ですよ。

▲ 『ハッピー鬼十則』のコピーライトを手掛けた中村直史氏(五島列島なかむらただし社)。dofのクリエイティブチームになくてはならない存在で、今回は1人社外から参加。

――中村
ありがとうございます。自分はdofの社員ではありませんが、ずっとチームの一員のようにさせてもらっています。社員旅行にも同行しますし(笑)。今回の『ハッピー鬼十則』づくりでは、皆さんがすでに情報を精査していて、僕の手元に来たときには魚が三枚に下ろされているような状況でした。

――齋藤
そこからどのような視点でコピーライティングしてくださいましたか?

――中村
dofって、皆さん仕事と人生が一体になっているというか、どんなプロジェクトにおいても“最終的に魂を込める装置”のような存在だと思っているんです。一人ひとりの顔を思い浮かべながら、dofらしさを表す言葉づくりを心がけました。

――工藤
いろんな方面に情熱があって、それがブランディングをはじめ、さまざまな仕事に好影響を及ぼしている。『ハッピー鬼十則』が完成して社内がまとまるね、だけではなくって、これを貫けばお客さまに良い仕事を必ず届けられる。遊びもしっかり、仕事もしっかりの気持ちで、一人じゃできないことを皆で楽しみながらカタチにしていきたいですよね。

『ハッピー鬼十則』とは
dof秘伝のタレである

▲ 2020年入社の工藤(左)と創業メンバーの大島。

――齋藤
『ハッピー鬼十則』の中で、特にお気に入りとかはありますか?

――工藤
僕は「⑦Give & Takeじゃない、Give & Give & Giveだ」ですかね。一見、単なる気合コメントみたいに見えちゃうかもしれないですが、クライアントさんと持続的に商売を続けていくために徹底しなければならない姿勢だと思います。そもそも、一発の広告展開では文化は創れないので。僕らにとって、持続性は生命線です。

――柴山
いつも太郎さんが言っている言葉の裏に、こんな想いがあったんだって改めて理解できました。強いて挙げれば「⑨たかが仕事、されど志事。」です。まだできないことはいっぱいあるけれど、自分の中にスッキリと落とし込むことができました。

――川名
やはりまさに大島イズムとも言える「③情・理・利」でしょう。この3点が揃って仕事だって自分に刻まれています。ずっと大島さんが言っていたことなので。

――大島
この業界で長く仕事をしていて、20代の頃から感じていたことなんです。かつての広告代理業や制作においては、気持ちの部分を追い求める情、ロジックを重視する理、利益を追究する利、その3つがバラバラでセクションごとに分かれていたんです。でもこの3つは一つに統合するべきだって思っていて、ずっと実践してきたことなんです。
その「③情・理・利」があって、プラスワンの「とはいえ、あなたの人生だ。」という流れがいいよね。金太郎飴みたいな会社はイヤ。家族だけど個が輝く、そんな会社であってほしい。

▲ 新卒からdofで活躍する7年目の川名。

――川名
金太郎飴になっちゃいけないというのは重要です。dofの色をもっとカラフルにしていきたい。『ハッピー鬼十則』はある意味で、dofの秘伝のタレのようなもの。ただずっと同じというのではなく、付け足していくということが大切で。この決まったことがあるからこそ、変えないこと・変えることが明確になり、また次のチャレンジにトライできるんですね。

――齋藤
それから「②『なんとかする』から頼られる」は、dofが創業時からずっと大事にしてきたことです。クライアントさんは良いクリエイティブはもちろんだけど、困っていることを解決してもらいたいと思っている。その期待値以上の解を提示し続けることが大切で。
成功の連鎖というか、相手がハッピーになるからまたつながっていく。長いお付き合いのクライアントさんが多いのはそれが理由です。これからもずっとなんとかしていくし、伴走していく。それは会社のメンバーに対してもそうで、そもそも皆をハッピーにするためにdofがある。それがすべての礎かも知れません。

――工藤
個性的な個の集まりではあるけれど、ここはdofというファミリーなんですよね。一人ではできないけれど、皆でなら可能にできることがある。「⑩ぜったい一人にはしない。」なんて、ちょっと怖いけどいろんな働き方が生まれている今だからこそ、この『ハッピー鬼十則』を通してなんで僕らはここに集まって仕事をしているのかということを再認識できたと思いますね。

無限の可能性をつむぐツール
『ハッピー鬼十則』

▲ 「『ハッピー鬼十則』は無限の可能性をつむぐツール」と笑顔で話すdof代表の齋藤(右)と改めて「姿勢を正したい」と語った柴山。

――齋藤
これからこの『ハッピー鬼十則』を社内はもちろん、外の人たちにも発信していきたいと考えているのですが、皆さんはこれから、どんな人と一緒に仕事をしていきたいですか?

――柴山
『ハッピー鬼十則』をやり通すことって結構大変です。読み込んで、自分の胸に手を当ててよく考えて…そして実行していく。自分自身を成長させたいという人ですかね。

――大島
誰かに偉くしてほしい、お金持ちにしてほしいと願う人はdofに来ない方がいいかな(笑)。自分から、というのが何よりも大切。

――工藤
フリーランス、起業などいろんな働き方がある中で、自分は2020年に大手広告代理店から転職してdofで働くことを決意しました。自分ひとりでできることもあるとは思いますが、やはりチームがあるからこそ実現できる可能性もたくさんある。業界を越えて自分の思いに向かっていける人たちと、楽しく面白く仕事をしていけたらいいですね。

――川名
人との距離感に変化が生じた現在だからこそ、人が好きなことが大切です。dofの仕事は人好きじゃないと務まりません。利益ももちろんありますが、クライアントに成功をもたらしたいといつも本気であることが必要です。

――中村
外部の人間から見てどんな人材がいたら面白いかと言えば、ダメな人かな(笑)。誤解のないように言えば、「あいつは優秀」って世の中にたくさんいるんですよ。でもそうじゃない人でも、dofの濃い人たちにもまれて成長していくはずで、その可能性を見てみたい。
出逢いって偶発的ですが、『ハッピー鬼十則』を見て共感したという人も、逆に違和感を感じたという人も、それ自体が不思議なご縁。『ハッピー鬼十則』がそんなdofといろんな人やプロジェクトをつなぐ存在になればいいなと思います。

――齋藤
自分たちの働き方や価値観を明文化した『ハッピー鬼十則』を見て、ワクワクした人と一緒に仕事をしていきたいですね。もちろん共感でなくても、この存在があることでいろんな人たちと、いろんな化学反応を起こしていくことができる。
dofの『ハッピー鬼十則』が、無限の可能性をつむぐツールになるといいな、と思っています。

> 『ハッピー鬼十則』こちらからどふぞ

コピーライター:中村直史 (株式会社五島列島なかむらただし社)
アートディレクター:齊藤智法 (デザインで株式会社)
デザイナー:山本周平 (デザインで株式会社)
イラストレーター:山根Yuriko茂樹

取材・構成・文 西原真志(株式会社ライター)
撮影 sono
編集 徳間書店

※dofでは随時新しいメンバーを募集中です。
採用にご興味のある方はこちらをご覧ください。
> RECRUIT

『ハッピー鬼十則』の制作に携わったメンバー紹介

『ハッピー鬼十則』の制作に携わったメンバー紹介

株式会社dof 代表取締役 / コミュニケーション・デザイナー

齋藤 太郎

ボクが一人で決めたのではなく、みんなでワイワイ意見を出し合いながら「ハッピー鬼十則」を創って、仕事を進める上で何を大切にするのかが明確になりました。そしてdofってつくづく変な会社なんだなぁ、ってことを再認識しました(笑)

株式会社dof / クリエイティブ・ディレクター

大島 征夫

dofはいい会社です。でも、もっといい会社になれる素地があります。それを活かすためには私たちがまだ出会っていないあなたの力が必要です。新しいハッピー力を待っています。

株式会社dof 執行役員 / ブランディング・ディレクター

工藤 拓真

戦闘力を上げた個人が、フリーランスで活躍する。そんな景色が当たり前の時代に、なぜあえて会社で集まるのか?その答えの一部を記したのがハッピー鬼十則です。「面白いかも」と思えた稀有な方は、どふぞご連絡ください!

株式会社dof / コミュニケーション・デザイナー

川名 孝幸

今まで言語化してこなかった「dofっぽさ」を今回みんなで形にしました。少しでもハッピー鬼十則に心が動いた方が仲間になってくれたら、本当にハッピーです。

株式会社dof / プロデューサー

柴山 絵里子

「ハッピー鬼十則」、自分的に読んでいて胸が痛くなることもたくさん書かれていますが、dofの熱い魂が宿っています。ぜひご一読ください。

株式会社五島列島なかむらただし社 / コピーライター

中村 直史

みんながハッピーになれる方法を、仕事と人生の境界をとっぱらって、正直に、ズルなく、ワイワイ、全力でつづける。そうこうしてるうちに目に見えない力が働いて、どんどん仕事に魂がこもっていく。それが僕の思うdofの仕事(志事)です。

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