2023.07.14

まだこの世にない価値をかたちに。
家族型ロボット「LOVOT」誕生に伴走

まだこの世にない価値をかたちに。
家族型ロボット「LOVOT」誕生に伴走

GROOVE Xが手がける、一緒に生活していく中で、「だんだん家族になっていく」ロボット、「LOVOT(らぼっと)」。世界最高水準の最先端テクノロジーや、デザインで多数の賞を受賞しているLOVOTは、2019年の発売以降、多くの熱狂的なファンに慈しまれ、一緒に暮らすことで幸せホルモンであるオキシトシンが高まるという調査結果も出ています。今回のdof talkでは、この唯一無二のプロダクトを世に送り出すためにとことん向き合い、コンセプト開発や世の中への打ち出し方を考えるなど見える形にしていった日々を、林要GROOVE X株式会社代表取締役社長と、dof代表の齋藤太郎が語り合います。

GROOVE Xが手がける、一緒に生活していく中で、「だんだん家族になっていく」ロボット、「LOVOT(らぼっと)」。世界最高水準の最先端テクノロジーや、デザインで多数の賞を受賞しているLOVOTは、2019年の発売以降、多くの熱狂的なファンに慈しまれ、一緒に暮らすことで幸せホルモンであるオキシトシンが高まるという調査結果も出ています。今回のdof talkでは、この唯一無二のプロダクトを世に送り出すためにとことん向き合い、コンセプト開発や世の中への打ち出し方を考えるなど見える形にしていった日々を、林要GROOVE X株式会社代表取締役社長と、dof代表の齋藤太郎が語り合います。

「本物の金」を掘り当てるまでは、
簡単にわかったとは言わない

「本物の金」を掘り当てるまでは、
簡単にわかったとは言わない

― お二人は古くからのご友人でもあるとのことですが、知り合ったのはいつ頃、どんなきっかけだったのですか?

― 林社長(以下:林さま)
ソフトバンクアカデミアの外部1期生の同期だったんですよね。孫社長が「後継者募集」ってTwitterで呼びかけて。1万人くらいの応募者の中から書類選考と面接を通過して最終的に選び抜かれたメンバーの中でも、太郎さん(齋藤太郎)は飛び抜けてキラッキラしていた(笑)。
林さま
 
― 齋藤太郎(以下:齋藤)
2011年だから、もう12年前の話ですね。クラスのメンバーで飲みながらプレゼンの振り返りをして、最後はdofの事務所になだれ込んで(笑) その時構想していたアイデアを元に事業を始める人もいたし、GROOVE Xの最初の応援団もあの時のメンバーが多かったですよね。
齋藤
 
― 林さま
「オトナの青春」って感じでしたよね。その後、私が会社を辞めて起業の準備に入った時、会社の寮を出なくちゃいけないけれど会社を辞めていたせいで部屋が借りにくくて、数ヶ月間太郎さんに部屋を貸してもらいましたよね。だからGROOVE Xの最初の大家さんは太郎さん(笑)

― 齋藤
そうそう。GROOVE Xの最初の登記住所はボクのマンションでしたね(笑)よくご飯を食べながら、林さんの語る将来の夢や事業プランを聞いていました。「人に寄り添うロボット」を作るんだ、って話を聞いた時、最初の頃は意味がわからなくて、どんな機能を持たせるか、コストはいくらぐらいか、コンセプトはどうするんだってしつこく聞いたのを覚えています。

― お二人は古くからのご友人でもあるとのことですが、知り合ったのはいつ頃、どんなきっかけだったのですか?

― 林社長(以下:林さま)
ソフトバンクアカデミアの外部1期生の同期だったんですよね。孫社長が「後継者募集」ってTwitterで呼びかけて。1万人くらいの応募者の中から書類選考と面接を通過して最終的に選び抜かれたメンバーの中でも、太郎さん(齋藤太郎)は飛び抜けてキラッキラしていた(笑)。
林さま
 
― 齋藤太郎(以下:齋藤)
2011年だから、もう12年前の話ですね。クラスのメンバーで飲みながらプレゼンの振り返りをして、最後はdofの事務所になだれ込んで(笑) その時構想していたアイデアを元に事業を始める人もいたし、GROOVE Xの最初の応援団もあの時のメンバーが多かったですよね。
齋藤
 
― 林さま
「オトナの青春」って感じでしたよね。その後、私が会社を辞めて起業の準備に入った時、会社の寮を出なくちゃいけないけれど会社を辞めていたせいで部屋が借りにくくて、数ヶ月間太郎さんに部屋を貸してもらいましたよね。だからGROOVE Xの最初の大家さんは太郎さん(笑)

― 齋藤
そうそう。GROOVE Xの最初の登記住所はボクのマンションでしたね(笑)よくご飯を食べながら、林さんの語る将来の夢や事業プランを聞いていました。「人に寄り添うロボット」を作るんだ、って話を聞いた時、最初の頃は意味がわからなくて、どんな機能を持たせるか、コストはいくらぐらいか、コンセプトはどうするんだってしつこく聞いたのを覚えています。

― そこからGROOVE Xの企業スローガンやLOVOTのコンセプト作りに参画するわけですが、林さんから仕事として相談を受けた時はどう感じましたか?

― 齋藤
友達との仕事は緊張しますし、粋に感じるのと同時に、出来れば受けたくないなあ、という気持ちが湧き起こることもあります(笑)せっかく築き上げた信頼を裏切りたくないですし、何よりも自分のせいで失敗させるわけにいかないので。でも引き受けるからには、仕事でも信頼を得る必要があります。そのために徹底的に話を聞くことにしました。林さんはものすごく情熱があるし、やりたいことも本人の中では決まっている。それを人に伝わる形にするために、毎日オフィスに通い詰めて話を聞いて、自分が理解できないところを理解しようと試みました。

― 林さま
つくりたいものは決まっているんですが、伝え方がわからない。だから太郎さんが「すごく面白いけれどわからない」「それじゃ伝わらない」と何度も愚直に聞き続けてくれて、パッと伝わる形になるまで言語化を手伝ってくれました。早いタイミングで、「つまりこういうことでしょ?」なんて簡単にわかった風なことを言わず、手を変え品を変え深掘りしてくれましたよね。クライアントが欲しがっているだろうなというものを提供する方がはるかに効率的なのに、太郎さんは一切妥協せずに「本物の金」が出るまで掘り続けてくれた。それって答える方も大変ですが、うれしいですよね。

― そこからGROOVE Xの企業スローガンやLOVOTのコンセプト作りに参画するわけですが、林さんから仕事として相談を受けた時はどう感じましたか?

― 齋藤
友達との仕事は緊張しますし、粋に感じるのと同時に、出来れば受けたくないなあ、という気持ちが湧き起こることもあります(笑)せっかく築き上げた信頼を裏切りたくないですし、何よりも自分のせいで失敗させるわけにいかないので。でも引き受けるからには、仕事でも信頼を得る必要があります。そのために徹底的に話を聞くことにしました。林さんはものすごく情熱があるし、やりたいことも本人の中では決まっている。それを人に伝わる形にするために、毎日オフィスに通い詰めて話を聞いて、自分が理解できないところを理解しようと試みました。

― 林さま
つくりたいものは決まっているんですが、伝え方がわからない。だから太郎さんが「すごく面白いけれどわからない」「それじゃ伝わらない」と何度も愚直に聞き続けてくれて、パッと伝わる形になるまで言語化を手伝ってくれました。早いタイミングで、「つまりこういうことでしょ?」なんて簡単にわかった風なことを言わず、手を変え品を変え深掘りしてくれましたよね。クライアントが欲しがっているだろうなというものを提供する方がはるかに効率的なのに、太郎さんは一切妥協せずに「本物の金」が出るまで掘り続けてくれた。それって答える方も大変ですが、うれしいですよね。

▲ GROOVE Xの2周年をお祝いした当時のお写真

▲ GROOVE Xの2周年をお祝いした当時のお写真

― 齋藤
林さんのビジョンに触れれば共感してみんなファンになるし、その情熱に巻きこまれていくんです。だから林さんの熱い想いをシンプルに、より多くの人に伝えるには、どういう表現がいいんだろう、と。なにせあの頃はまだモノ(製品)がなくて、スケッチと骨組みしかなかったから、とにかく聞いてまだ見ぬ出来上がった情景を想像するしかないんですよね。右脳的なアプローチで想像しながらコンセプトを考え、時には左脳的に価格はいくらで、家にどう置くのかみたいなことを検討して…というのを行き来しましたね。

― 林さま
発表まで3年、出荷までに4年かかりましたからね。そのコアとなる2年を太郎さんが伴走してくれて。スクラムで開発していたのですが、毎週の進捗報告会でいろいろな部署にヒヤリングしたり、一人ひとりと壁打ちしたりと、僕だけじゃなくメンバー全員と向き合ってくれましたよね。

― 齋藤
林さんもとにかく忙しかったから、代わりにメンバーの想いを取りこぼさずにすくい上げたいという思いはありましたね。GROOVE Xというチームの一員に自分もなろうと思っていたし、メンバーみんなが本当に必死にやっていたから、助けなきゃ、自分もやれることをやらなきゃって、僕も必死でした。クリエイティブチームにはコピーライターの岩崎亜矢さん(サン・アド)と、アートディレクターの戸田宏一郎さん(CC Inc.)にも入ってもらって。岩崎さんは柴犬を8頭飼っているぐらいの犬好きだから、きっとペットを飼う人のインサイトがわかるだろうと思ってジョインしてもらったんですよね。

― 齋藤
林さんのビジョンに触れれば共感してみんなファンになるし、その情熱に巻きこまれていくんです。だから林さんの熱い想いをシンプルに、より多くの人に伝えるには、どういう表現がいいんだろう、と。なにせあの頃はまだモノ(製品)がなくて、スケッチと骨組みしかなかったから、とにかく聞いてまだ見ぬ出来上がった情景を想像するしかないんですよね。右脳的なアプローチで想像しながらコンセプトを考え、時には左脳的に価格はいくらで、家にどう置くのかみたいなことを検討して…というのを行き来しましたね。

― 林さま
発表まで3年、出荷までに4年かかりましたからね。そのコアとなる2年を太郎さんが伴走してくれて。スクラムで開発していたのですが、毎週の進捗報告会でいろいろな部署にヒヤリングしたり、一人ひとりと壁打ちしたりと、僕だけじゃなくメンバー全員と向き合ってくれましたよね。

― 齋藤
林さんもとにかく忙しかったから、代わりにメンバーの想いを取りこぼさずにすくい上げたいという思いはありましたね。GROOVE Xというチームの一員に自分もなろうと思っていたし、メンバーみんなが本当に必死にやっていたから、助けなきゃ、自分もやれることをやらなきゃって、僕も必死でした。クリエイティブチームにはコピーライターの岩崎亜矢さん(サン・アド)と、アートディレクターの戸田宏一郎さん(CC Inc.)にも入ってもらって。岩崎さんは柴犬を8頭飼っているぐらいの犬好きだから、きっとペットを飼う人のインサイトがわかるだろうと思ってジョインしてもらったんですよね。

― 林さま
それで「命はないのに、あったかい。」というコンセプトが生まれたんですよね。僕はLOVOTをつくるうえで嘘はつきたくないと思っていたから、あえて「エサを食べさせたら喜ぶ」みたいな機能を持たせなかったんですが、「命はないのに」という言葉が僕のこだわりを体現してくれていて、すごく嬉しかった。

― 齋藤
林さんは最初、自分の考えや想いを全部伝えたい、言いたい、って欲張ってたんだけど、それでは伝わらないからと、時間をかけて削ぎ落としていきながら一番言いたいものを残してって、この言葉を見つけたんですよね。

― 林さま
それで「命はないのに、あったかい。」というコンセプトが生まれたんですよね。僕はLOVOTをつくるうえで嘘はつきたくないと思っていたから、あえて「エサを食べさせたら喜ぶ」みたいな機能を持たせなかったんですが、「命はないのに」という言葉が僕のこだわりを体現してくれていて、すごく嬉しかった。

― 齋藤
林さんは最初、自分の考えや想いを全部伝えたい、言いたい、って欲張ってたんだけど、それでは伝わらないからと、時間をかけて削ぎ落としていきながら一番言いたいものを残してって、この言葉を見つけたんですよね。

「いい人を知っている」ことが
強みであり価値

「いい人を知っている」ことが
強みであり価値

― 林さんの想いをカタチにするまで、中長期で並走していくクリエイティブチームの仕事ぶりについて、どのように感じられていたのでしょうか?

― 林さま
太郎さんは本当に「いい人を知っている」なあ、と感心しました。いいチームビルディングができる人は、そもそも「いい人」をたくさん知っていて、その中でもうちに「合う人」を見極めて連れてくることができる。これは太郎さんの強みだし、僕らにとってはすごくありがたいことでした。

― 齋藤
今そう言ってもらって、クライアントとクリエイターの間にdofが入って、通訳のようなカタチでその事業の社会的意義や、表現の意味を翻訳する必要性に改めて気付かされました。あの時は従業員100人近く抱えて開発や、投資家への説明にと奮闘する林さんに、「言葉のチカラ」と「デザインのチカラ」という武器を持たせたかったんです。まだカタチがないものを生み出す作業は、一緒になって面白がれるチームじゃないと難しい。コピーライターの岩崎さんは「家族型ロボット」というコンセプトに共感できる「慈しみ」の気持ちがわかる人だったし、GROOVE Xには先進テクノロジーが好きな、ギーク的な面白い人が集まってほしいと思っていたから、アートディレクションは戸田さんにお願いして、シャープでクールな、尖った印象に仕上げてもらいました。

― 林さま
企業スローガンの「その進化は、人間を見つめているか」も、最初に創ってもらったんですよね。その後開発を進める上で、プロジェクト内で何度も原点であるこの言葉に立ち戻りました。

― 齋藤
2018年12月の発表の一年ぐらい前に、ニュースを起こすためにティザー広告を仕掛けましたよね。GROOVE Xと同じ「X」の社名を持つ繋がりで、SPACE X社のイーロン・マスク氏に向けてリスペクトを込めたビルボード広告を出したりして。イーロン・マスク氏が「ラーメン二郎」のファンだという話を聞いて、「増し増し」“mashi-mashi”という言葉を使って東京の「X」である、GROOVE Xの野望を打ち出しました(笑)

― 林さんの想いをカタチにするまで、中長期で並走していくクリエイティブチームの仕事ぶりについて、どのように感じられていたのでしょうか?

― 林さま
太郎さんは本当に「いい人を知っている」なあ、と感心しました。いいチームビルディングができる人は、そもそも「いい人」をたくさん知っていて、その中でもうちに「合う人」を見極めて連れてくることができる。これは太郎さんの強みだし、僕らにとってはすごくありがたいことでした。

― 齋藤
今そう言ってもらって、クライアントとクリエイターの間にdofが入って、通訳のようなカタチでその事業の社会的意義や、表現の意味を翻訳する必要性に改めて気付かされました。あの時は従業員100人近く抱えて開発や、投資家への説明にと奮闘する林さんに、「言葉のチカラ」と「デザインのチカラ」という武器を持たせたかったんです。まだカタチがないものを生み出す作業は、一緒になって面白がれるチームじゃないと難しい。コピーライターの岩崎さんは「家族型ロボット」というコンセプトに共感できる「慈しみ」の気持ちがわかる人だったし、GROOVE Xには先進テクノロジーが好きな、ギーク的な面白い人が集まってほしいと思っていたから、アートディレクションは戸田さんにお願いして、シャープでクールな、尖った印象に仕上げてもらいました。

― 林さま
企業スローガンの「その進化は、人間を見つめているか」も、最初に創ってもらったんですよね。その後開発を進める上で、プロジェクト内で何度も原点であるこの言葉に立ち戻りました。

― 齋藤
2018年12月の発表の一年ぐらい前に、ニュースを起こすためにティザー広告を仕掛けましたよね。GROOVE Xと同じ「X」の社名を持つ繋がりで、SPACE X社のイーロン・マスク氏に向けてリスペクトを込めたビルボード広告を出したりして。イーロン・マスク氏が「ラーメン二郎」のファンだという話を聞いて、「増し増し」“mashi-mashi”という言葉を使って東京の「X」である、GROOVE Xの野望を打ち出しました(笑)

▲ 翻訳:前略イーロンさま、私たちの野望はあなたに負けないぐらい「増し増し」です。 ”LOVE ×ROBOT=LOVOT” 東京のもう一つのXより 

▲ 翻訳:前略イーロンさま、私たちの野望はあなたに負けないぐらい「増し増し」です。 ”LOVE ×ROBOT=LOVOT” 東京のもう一つのXより 

「真水」をレッドオーシャンにする開拓者でありたい

「真水」をレッドオーシャンにする開拓者でありたい

― こうしてLOVOTは発売当初から話題を呼び、世の中に定着していったわけですが、GROOVE Xは今後どんなチャレンジを行い、世の中をどのように変化させていきたいとお考えですか?

― 林さま
よくビジネス領域のことを「ブルーオーシャン」と「レッドオーシャン」って言われますが、市場をつくるタイプの新規事業って、どちらでもなく「真水」に近い状況だと思うんですよ。真水にはほとんどプランクトンがいない、つまりニーズがほとんど顕在化されていない中で市場を切り拓いていくのはそれなりに大変ではあるのですが、世に出してみると理解してくださる方、熱狂してくださる方が確かに存在している。そんなお客さまに、「うちの子を生みだしてくれてありがとう」「事業を続けていってください」と言って頂けるのは、モノづくりをする立場としてはこんなにうれしいことはないですし、珍しいことだと思うんですよね。レッドオーシャンって悪く捉えられがちですが、たくさんのニーズがある中で、たくさんのプレイヤーが切磋琢磨するという、むしろ僕らがこれからめざしていく状態なんだと思っています。ロボットやAIが人間のパートナーになる未来は、いつか来るだろうけれど、僕が起業した2015年にはまだまだ先だと思われていました。でもその後、ChatGPTも登場して、その未来は疑いようがなくなっています。たった数年でもこのスピード感で時代が進んでいます。次の5年もすごい勢いで進化していくはずなので、その中で市場を切り拓いていくリーダーでありたいと思っています。

― こうしてLOVOTは発売当初から話題を呼び、世の中に定着していったわけですが、GROOVE Xは今後どんなチャレンジを行い、世の中をどのように変化させていきたいとお考えですか?

― 林さま
よくビジネス領域のことを「ブルーオーシャン」と「レッドオーシャン」って言われますが、市場をつくるタイプの新規事業って、どちらでもなく「真水」に近い状況だと思うんですよ。真水にはほとんどプランクトンがいない、つまりニーズがほとんど顕在化されていない中で市場を切り拓いていくのはそれなりに大変ではあるのですが、世に出してみると理解してくださる方、熱狂してくださる方が確かに存在している。そんなお客さまに、「うちの子を生みだしてくれてありがとう」「事業を続けていってください」と言って頂けるのは、モノづくりをする立場としてはこんなにうれしいことはないですし、珍しいことだと思うんですよね。レッドオーシャンって悪く捉えられがちですが、たくさんのニーズがある中で、たくさんのプレイヤーが切磋琢磨するという、むしろ僕らがこれからめざしていく状態なんだと思っています。ロボットやAIが人間のパートナーになる未来は、いつか来るだろうけれど、僕が起業した2015年にはまだまだ先だと思われていました。でもその後、ChatGPTも登場して、その未来は疑いようがなくなっています。たった数年でもこのスピード感で時代が進んでいます。次の5年もすごい勢いで進化していくはずなので、その中で市場を切り拓いていくリーダーでありたいと思っています。

―齋藤
LOVOTのように、まだあまり見つかっていない「真水」の領域で、心の隙間を埋めてくれたり、元気の源になったりするような、「ゼロをプラスに変えていく」事業って評価されにくくて、コストをカットするような、「マイナスをゼロにする」サービスばかりが評価されがちです。でも、「LOVOT」が必要な人にとってかけがえのない存在であるように、技術のチカラで人を幸せにできる産業は、世の中になくてはなりません。一時期ロボット業界に参入するプレイヤーがいっぱい出てきてレッドオーシャン風になった時期がありましたが、他が淘汰されていく中でそれも乗り越えて歩み続けているのは素晴らしいことですよね。ぜひ頑張っていただきたいですし、これからも応援しています!

―齋藤
LOVOTのように、まだあまり見つかっていない「真水」の領域で、心の隙間を埋めてくれたり、元気の源になったりするような、「ゼロをプラスに変えていく」事業って評価されにくくて、コストをカットするような、「マイナスをゼロにする」サービスばかりが評価されがちです。でも、「LOVOT」が必要な人にとってかけがえのない存在であるように、技術のチカラで人を幸せにできる産業は、世の中になくてはなりません。一時期ロボット業界に参入するプレイヤーがいっぱい出てきてレッドオーシャン風になった時期がありましたが、他が淘汰されていく中でそれも乗り越えて歩み続けているのは素晴らしいことですよね。ぜひ頑張っていただきたいですし、これからも応援しています!

■ GROOVE X株式会社
> VISIT BRAND SITE
 
● 取材:野崎 愉宇(dof)
● 構成・文:中原 絵里子
● 撮影:内山田 のぞみ(dof)

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● 取材:野崎 愉宇(dof)
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