インタビュー
interview
夢の実現に向けて「Empowering Mad Dreams」を加速させる
夢の実現に向けて「Empowering Mad Dreams」を加速させる
スタートアップ企業への投資を手がけるベンチャーキャピタル(VC)として2020年に誕生した、株式会社ANOBAKA。
その通り、「アノバカ」と読みます。創業者で代表取締役の長野泰和さんの愛読書『ネット起業!あのバカにやらせてみよう』に由来するというそのインパクトのある社名の決定や、新しいVCとしてどのようなブランドを構築していくかを考え、推進する際にdofが徹底サポート。
起業から1年が経過し、「ポジティブな反響がすごい」と話す長野社長とdof代表の齋藤太郎が、怒濤の立ち上げ時を振り返りました。
スタートアップ企業への投資を手がけるベンチャーキャピタル(VC)として2020年に誕生した、株式会社ANOBAKA。
その通り、「アノバカ」と読みます。創業者で代表取締役の長野泰和さんの愛読書『ネット起業!あのバカにやらせてみよう』に由来するというそのインパクトのある社名の決定や、新しいVCとしてどのようなブランドを構築していくかを考え、推進する際にdofが徹底サポート。
起業から1年が経過し、「ポジティブな反響がすごい」と話す長野社長とdof代表の齋藤太郎が、怒濤の立ち上げ時を振り返りました。
「ANOBAKA」という
唯一無二の社名の誕生
―長野泰和さま(以下:長野さま)
ベンチャーキャピタル(VC)ということで、信頼感や先進感とか、結構幅広く社名を考えていたんです。その中で個人的には「ANOBAKA」というのがいいなと思っていて、でもそれって客観的にどうなんだろうっていう気持ちもあって(笑)。
―齋藤太郎(以下:齋藤)
ビックリしました。外部にいる僕らからは提案しにくい名前。一生懸命やっている人たちに「アノバカという社名にしませんか?」なんてとても言えない(笑)。でも長野さんにとって大切な書籍からの言葉というのを知ったのと、際立つ言葉だし創業者ご自身が言っているし、これは面白いのではないかと思いました。ただし、社員のみなさまはギョッとすると思いますよ、とは言ったのを覚えています。
―長野さま
そうでした。(齋藤)太郎さんにも同席いただきましたが、メンバーや社員に新社名を発表するときに最初は皆「えっ!?」って感じでしたが、社名を起点に、会社としてのメッセージやブランドなどの背骨をしっかりと策定いただいていたのが良かったです。
―齋藤
長野さんの覚悟を体感しながら、クリエイティブチームで、どのようなメッセージにするか、それをどう表現するかと考えるのに時間をかけたんです。
―長野さま
そういえば、かなりインタビューしてもらいましたね。長時間にわたって、いろんな質問を受けて。
―齋藤
はい、どんな会社にしたいのか、どんな思考を持っていらっしゃるのか、譲れないものは何かなど、長野さん無口だから話を引き出すのがなかなか大変でしたが、自分たちが長野さんやANOBAKAさんに憑依するためにいろいろ伺いました。
―長野さま
クライアントや創業者の思いを、こんなにも引き出さないとならないんだと思いましたよ。でもその後の提案を見て納得でした。
長野社長がブランド構築を目指した理由
―齋藤
長野さんは当初から、VCという会社のブランドづくりが重要であると捉えていましたね。
―長野さま
我々の仕事は主に起業家さんが相手で、まずはどのくらいコンタクトできるかが勝負なんです。さらにそこから、選んでいただく必要がある。その量と質を高めていくためには、自分たちがどうしたいのか、何を目指しているのかという意志や、核となるメッセージをきちんと整理して明確に伝える、つまりブランドというものをしっかりと確立していく必要を感じたんです。
―齋藤
確かにそうですね。VCの領域は大きさや強さだけでなく、チャンスは均等にあって、目利き力やどのくらい人を惹きつけるかが重要だと感じています。
―長野さま
その通りですね。ご提案いただいてカタチになったANOBAKAのメッセージやキービジュアルは、どのように考えたのですか?
―齋藤
長野さんへのインタビューを経て、シード(立ち上げ)期のスタートアップ企業への投資とはどのようなことなのか、銀行や投資家との違いは何かなど、クリエイティブチームでもいろいろと勉強をしました。その打合せを重ねていたあるときに、ANOBAKAを表現するのにふさわしいのは「石だっ!」って、アートディレクターの戸田宏一郎(CC inc.)が突然思いついて叫んだんです。
―長野さま
面白い(笑)
―齋藤
VCは投資業なので、投資家からお金を預からなくてはなりません。また投資を受ける起業家側もお金だけでなく、期待や想いなど、とても大切な物を預かる訳で、信頼感はとても大切。その理由で信頼や安心を前面に強く出す表現は多く目にしますが、ANOBAKAという社名でそちらに行ってしまうとどうもアンバランスになる。
そういったことを考えたときに生まれたのが“原石”というアイデアでした。石ころの中に息づく光を見つけること、さらに自分たち(ANOBAKA)自身も石なんだというメッセージにつながったんです。
▲ 探しに行って集めた石を持参し、お見せする齋藤 (右)
―長野さま
これが本当に良かった、さすがプロだと強く思いましたね。ANOBAKAという武骨な想いのようなものを、それを原石というメッセージとビジュアルに変換してくださった。
―齋藤
ビジュアル制作の際には、みんなでお気に入りの石を探しに行って(笑)。
―長野さま
タグラインとして創って頂いた「Empowering Mad Dreams」というビジョンも効いています。
―齋藤
これも、ANOBAKA創業の思想から、コピーライターの中村直史さん(五島列島なかむらただし社)が生み出した言葉でした。そういう意味では、最初の提案の内容がそのままカタチになっていますね。
―長野さま
今では「社名とビジョンに共感しました。御社から出資を受けたい」と起業家の方々から言われることが本当に増えたんです。また問い合わせも増加して、当初から大事に考えてきたコンタクト数の面でも非常に良い結果となっています。社名とキービジュアルをはじめとして、ANOBAKAというブランドが明確に伝わり浸透しているのを実感しています。
―齋藤
それは嬉しいですね。
―長野さま
キービジュアルとビジョンをメインとしたホームページも作成いただきましたが、その評価も高いんですよ。ある会社がVCのWebサイトを調査したところ、ANOBAKAのホームページが「最も共感を得られた」という結果だったんです。強靱な背骨があって、それがきちんとデザインされているということなんですね。
―齋藤
良かったです。対外的な好結果も嬉しいのですが、立ち上げから1年が経過して社内的な変化とかはいかがですか?
―長野さま
ビジョンはもちろんのこと、「Empowering Mad Dreams」というチャレンジを応援する会社という明確なアイデンティティが定義されたことで、社内の一体感や求心力が大きく上がったのを感じているところです。
―齋藤
このような企業のブランドづくりに取り組むときにいつも大切にしているのが、世の中からどのように見られるのか、という対外的な部分に加えて、社員のみなさんが誇りを持てる会社・ブランドにすることなんです。みなさんに胸を張って名刺交換してもらいたいって。
―長野さま
初めての方に電話するときに「ANOBAKAの誰々です」っていうときは大変なところもまだあるようですが(笑)、対外的にも対内的にもブランドが認知・理解されているのが分かります。次のフェーズへと動いているところです。
チャレンジを至高の概念とする
―齋藤
長野さんは「チャレンジを至高の概念とする」という言葉も大切にしています。チャレンジを応援したいし、自分たちもチャレンジする。当初はANOBAKAの他に、チャレンジャーズみたいな社名案もありましたよね。
―長野さま
あったあった、それにしなくて良かった、危なかった(笑)。
―齋藤
事業会社の社員をスタートアップに留学(出向)させるサービス「CROSS WORK」の立ち上げは、ベンチャーキャピタルならではの展開でしたね。ファンド組成以来100社に投資を完了され、先日は60億規模の3号ファンドの設立も発表されました。今後はどんなチャレンジをされるんですか?
―長野さま
やりたいことがあり過ぎるというのが正直なところなんですが、まだやったことのない新しいことにどんどん挑んでいきたいですね。色々とあるんですが、そこは企業秘密で(笑)
―齋藤
今、広報さんがつくられているYouTubeはユニークですよね。投資家インタビューとか、社員の方が自ら考えて共感を広げている。ANOBAKAのことを一番愛している社員みなさんが面白がっているというか、一人ひとりのエンジンがかかっているというか、そんな魅力を感じますね。
―長野さま
ありがとうございます。今回dofさんとプロジェクトをご一緒させていただいて、プロの凄さと、ブランディングの重要性を本当に感じました。VCは、ただ一社の投資ですべてが変わることがある世界です。出逢う、出逢わないを含めた偶然の積み重ねがとても大切で、縁や機会を生み出すきっかけになっているのがブランドづくりだと思いました。なので、社員の取り組みもそういったブランドづくりの一環になっていっていると思います。
―齋藤
社名に○○インベストメントとか、○○ベンチャーズとかが付いていないのも狙いで、長野さんと話をしていて、これからVCを軸にしながらも、いろんなことができる、何をやってもいいという気概を感じます。その根底には、原石を磨くという思想は変わらずに。
―長野さま
そうですね。現在もコミュニケーション型コワーキングスペース「ANOBASHO」を運営しさまざまな成長をサポートしていますが、“原石を磨く”ことを大事にしながら、いろいろなことに挑み続けていきます。dofさんにも引き続きアドバイスを頂きたいです。
―齋藤
「Empowering Mad Dreams」の精神で、長野さんが覚悟を持って勝負するときは必ず応援します。僕たちもANOBAKAの魅力の発信に工夫を重ねながら、これからも全力で寄り添っていきます。
―長野さま
ぜひ宜しくお願い致します!
ANOBAKA コーポレートブランディング
クリエイティブスタッフ
コミュニケーション・デザイナー/クリエイティブ・ディレクター
齋藤太郎(dof)
ブランディング・ディレクター
工藤拓真(dof)
コピーライター
中村直史(五島列島なかむらただし社)
アートディレクター
戸田宏一郎(CC inc.)
■ 株式会社ANOBAKA
> VISIT BRAND SITE
取材・構成・文 西原真志(株式会社ライター)
撮影 sono
編集 徳間書店
※dofでは随時新しいメンバーを募集中です。
採用にご興味のある方はこちらをご覧ください。
> RECRUIT
インタビュー参加者
インタビュー参加者
株式会社ANOBAKA 代表取締役社長
長野泰和 様
株式会社dof 代表取締役 / コミュニケーション・デザイナー
齋藤太郎
企業のブランドづくりへ。
“遺る”文化と価値をつくり続ける。
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